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My Pets Secrets

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ー実演の場で磨かれた、5作品の実践的マジック集ー

『My Pets Secrets』は、ノシタマサシ氏が長年演じてきたお気に入りの作品から、コインマジック4作品とカードマジック1作品を収録した作品集です。

扱われているのは、単に現象だけを追い求めた手順ではありません。演じやすさ、角度への配慮、お客様との距離感、道具の持ち運びやすさといった、実演で重要になる要素を意識して組み立てられています。特殊な準備を必要とする作品は比較的少なく、クロースアップを中心に、さまざまな場所や場面で活用しやすい内容です。

収録作品には、シルクを使った視覚的なコインの貫通、銀貨と銅貨の交換、観客の手の中で起こる移動現象、さらにサインそのものが別のカードへ移るカードマジックまで、それぞれ異なる魅力があります。

手順だけでなく、演技の流れや見せ方を考えたい奇術愛好家、実際のレパートリーに加えられる作品を探している方に向いた一冊です。

●収録作品

1.The Cloudy
現象
 3枚のコインをシルクに包むと、コインが1枚ずつシルクを貫通して現れます。
 最初の1枚は、シルクを揺らす中で目の前に抜け出します。続く1枚は、シルク越しにつままれた状態から、溶けるように外へ現れます。そして最後の1枚は、お客様がコインの縁を持った状態で、シルクの中央からゆっくりと抜け出します。

紹介
 同じ「コインがシルクを貫通する」というテーマに、異なる見え方を与えている点が大きな特徴です。
 現象を一度で終わらせず、抜け出し方を段階的に変化させることで、ルーティン全体に起伏が生まれます。特に終盤では、お客様がコインに直接触れた状態で現象が進むため、参加感を持たせやすくなっています。
 半透明のシルクを活かし、コインの存在を感じさせながら貫通を見せられることも、この作品の魅力です。作者は、無意味な両手の接触を減らし、シルクや手の状態に左右されやすい操作を排除することを意識して構成しており、比較的角度にも配慮された実用的な手順となっています。
 パックスモールでありながら、視覚的な現象を複数回見せられるため、テーブルホッピングやカジュアルなクロースアップにも取り入れやすい作品です。

2.The Wrap
現象
 銀貨と銅貨を手の上に置き、その上からハンカチをかぶせます。
 お客様には、ハンカチ越しに好きなコインを自由に選び、つまみ上げてもらいます。手の上に残ったコインと、ハンカチに包まれたコインを重ねて握り、ハンカチを引き抜くと、内側と外側にあった銀貨と銅貨が入れ替わっています。

紹介
 お客様自身がコインを選び、ハンカチ越しにつまみ上げるため、現象の成立に観客の行動が深く関わります。
 銀貨と銅貨という色の違いが明確な道具を使用するため、交換現象が理解しやすく、結果も視覚的です。また、レギュラーコインだけで構成されており、演技後には必要に応じて道具を確認してもらうことができます。
 ハンカチは単なるカバーではなく、「一方のコインは中、一方は外」という状態を明確にする役割を果たします。そのため、交換が起きた瞬間の不可能性を説明しやすい作品です。
 ハンドリングには一定の練習が必要ですが、観客の自由選択と、ノンギミックで完結する構成を重視するコインマジック愛好家には、研究しがいのある手順です。

3.The Plunge
現象
 銀貨と銅貨のうち1枚を選び、取り除きます。
 残されたコインはハンカチに包まれ、ハンカチ越しにお客様自身がつまみます。さらにハンカチの四隅もお客様に持ってもらい、演者が取り除いていたコインを消します。
 その直後、ハンカチの中からコイン同士が触れ合う音が響きます。ハンカチを開くと、消えたコインが中へ飛び込み、2枚のコインがそろっています。

紹介
 この作品の強みは、現象が起きる重要な局面を、お客様の手の中で進行させられることです。
 お客様はハンカチ越しにコインをつまみ、さらにハンカチの端も保持します。その状態で消失したコインが中へ飛び込むため、演者が自由に道具を扱っていたという印象を抑えられます。
 また、コインが中へ入ったことを、視覚だけでなく「カチャン」という音でも表現できる点が特徴です。音が現象の到達を知らせるため、観客に結果が伝わりやすく、演出上のタイミングも作りやすくなっています。
 角度への耐性と、さまざまな場所での演じやすさを意識して構成されており、『The Wrap』の後に続けて、一つの銀貨・銅貨ルーティンとして演じることも可能です。

4.The Intersection
現象
 銀貨と銅貨の2枚を示し、お客様に好きな方を選んでもらいます。
 選ばれたコインは、そのままお客様の手に渡して握ってもらいます。演者は残ったコインを持っていますが、おまじないをかけたあと、演者の手からはお客様が選んだはずのコインが現れます。
 お客様が手を開くと、そこにはもう一方のコインがあります。演者とお客様が持っていた銀貨と銅貨が、互いに入れ替わっています。

紹介
 使用するのは銀貨と銅貨の2枚だけです。特殊なコインを必要とせず、コインの大きさにも厳しい制限がないため、100円玉と10円玉のような身近な硬貨でも演じることができます。
 現象の構造も明快です。
「好きなコインを選ぶ」「自分の手に握る」「最後に入れ替わる」という流れは、観客に説明しやすく、短い演技時間でも印象を残しやすいものです。道具が少ないため携帯性にも優れ、突然マジックを求められた場面にも対応しやすくなっています。
 手順の中では、最初に行うデモンストレーションが後の動作を自然に見せる役割を果たしており、単純な現象を無理なく成立させるための構造も見どころです。
 日常的に持ち歩ける、実戦的なシルバー・アンド・カッパーを探している方に適した作品です。

5.移ルンです
現象
 最初に、両面が白いカードを1枚示し、テーブルの脇へ置いておきます。
 続いて、表面が白い3枚のカードのうち1枚に、お客様自身のサインを書いてもらいます。サインカードをお客様の両手の間に挟むと、確かに書かれていたサインが消え、カードは真っ白になります。
 さらに、最初からテーブルの脇に置かれていた両面白いカードを、お客様の両手の間に挟みます。手を開いてカードを裏返すと、消えたサインがそのカードへ移っています。

紹介
 一般的なサインカードの復元や移動とは異なり、「カードではなくサインそのものが移る」という演出を中心に据えた作品です。
 お客様自身が書いたサインを使うため、現象はその場限りのものになります。サインが消える段階と、別のカードへ現れる段階を分けて見せることで、二段階の不思議を構成できる点も魅力です。
 手順上、サインカードに演者が過度に触れないよう見せる工夫があり、「サインだけがお客様の手に残り、それが別のカードへ移る」という演出に説得力を加えています。
 さらに、演技後にサインが移ったダブルブランクカードを、そのままお客様へ渡すことができます。反対面に演者のサイン、日付、短いメッセージなどを書き加えれば、演技の記念品として残せます。
 現象を見せて終わるだけでなく、演技後にも思い出が残る作品を探している方に向いています。

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